LEDライセンスプレートランプ

BMW MINI R50
Kennzeichenbeleuchtung

2009.2.10
エンジン始動時に点滅しない、ポン付け可能なLEDランプを作成してみました。
使用したLEDはLED PARADISEさんの白色0.5w MID POWER FLUXです。このLEDのスペックは If=150mA 30.8-39.9lm 80°ということで、流せる電流が大きい分だけ明るいです。

2010.7.10
1年ほど経過してLEDが1個切れてしまいました。どうやら発熱が大きすぎたようです。
LEDを雷神に交換してみました。詳細はこちら。


写真1
1列に3個のLEDを直列接続し、約65mA(12.5V)〜95mA(14V)流れるように設計しました。ランプ全体の消費電力は1.3W(14V)です。
ポン付けできるよう、点滅キャンセル用の部品を基板上に実装しました。写真1の右下部分がそれになります。
真ん中に見える太った抵抗のような部品は10μFの積層セラミックコンデンサです。秋月電子通商さんで入手可能です。
また、黒い四角の部品はMOS FETで、形状と大きさから2SK2201を選びました。代替品はたくさんあると思います。

写真2
R50では球切れ検出のためでしょうか、エンジン始動時に約0.5秒間隔で10秒ほどパルス的な電流を流します。ごく短時間なので電球は光りませんが、LEDは反応が速いので光ってしまいます。
測定してみると、パルスは微弱電流ではありませんでした。したがってバイパス抵抗で電圧を下げるという技は使えません。
そこで、ローパスフィルタとFETを使ってカットすることにしました。狭いエリアに実装しなければならないので、部品点数を極力減らした回路を考えました。

写真3
さて、エンジン始動時の点滅は解決しましたが、今度はライセンスプレートランプを消灯させた状態でトランクルームランプを点灯させると微妙にちらついてしまいます。
調べていくと、非点灯状態では微弱電流(約0.3mA)が流れており、これをカットしてしまうとトランクルームランプがちらつくことがわかりました。
そこで、この微弱電流をバイパスして流すための抵抗を追加することにします。基板上面にはもう空きがないので下面に取り付けました。
これでトランクルームランプのちらつきも解消しました。この対処法は他のLEDランプでも有効かと思います。

写真4
おきまりの点灯シーンです。明るくてきれいですね。

エンジン始動時の点滅が気になる方、トランクルームランプのちらつきが気になる方の参考になれば幸いです。

図1
回路図です。ポイントはFETによるスイッチです。しくみを簡単に説明しますと…
コンデンサが充電されてゲート(G)電圧が0.8Vに達するまではLEDに電流が流れません(D-S間が遮断されるため)。電源オンの時間が短かければゲート電圧が十分に上がらず、LEDは点灯しません。また、オフの間にコンデンサに溜まった電荷は抵抗(30kΩ)を通ってアースへと逃げていきゲート電圧が下がります。球切れ検出中はこれの繰り返しとなるので、LEDが点灯に至らない、というわけです。
左端の抵抗(3kΩ)は微弱電流バイパス用です。

2010.7.10
LED PARADISEさんの雷神NSPWR70CS-K1に交換しました。このLEDのスペックは Vf=3.1V If=50mA 20lm 80°ということで、大幅に発熱を抑えることができます。


図2
回路図だけを掲載します。
前バージョンとの違いは、LEDを入れ替えたことと、電流制限抵抗を50Ω(100Ω×2本並列)から100Ωに変えたことだけです。
消費電力が約半分になりましたので、今度は長持ちするでしょう。明るさ的にも遜色ありません。
なお、この変更による球切れ検出への影響はありません。

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